2018年05月05日

「平成29年度税制改正大綱」~第二 平成29年度税制改正の具体的内容~

第二 平成29年度税制改正の具体的内容

二 資産課税
1 非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度の見直し
2 相続税又は贈与税の納税義務の見直し
3 居住用超高層建築物に係る課税の見直し
4 災害に関する税制上の措置
5 租税特別措置等
6 その他

三 法人課税
1 競争力強化のための研究開発税制等の見直し
2 賃上げを促すための所得拡大促進税制の見直し
(国 税)
[拡充等]
  雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除制度について、次の見
直しを行う(所得税についても同様とする。)。
(1) 中小企業者等以外の法人について、平均給与等支給額が比較平
均給与等支給額を超えることとの要件を、平均給与等支給額から
比較平均給与等支給額を控除した金額のその比較平均給与等支給
額に対する割合が2%以上であることとの要件に見直すとともに、
控除税額を、雇用者給与等支給増加額の10%と雇用者給与等支給

増加額のうち雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額を
控除した金額に達するまでの金額の2%との合計額(現行:雇用者
給与等支給増加額の10%)とする。
(2) 中小企業者等について、平均給与等支給額から比較平均給与等
  支給額を控除した金額のその比較平均給与等支給額に対する割合
  が2%以上である場合における控除税額を、雇用者給与等支給増加
額の10%と雇用者給与等支給増加額のうち雇用者給与等支給額か
ら比較雇用者給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額の
12%との合計額(現行:雇用者給与等支給増加額の10%)とする。
(地方税)
[拡充等]
  付加価値割の所得拡大促進税制及び中小企業者等の雇用者給与等支給
額が増加した場合の税額控除制度について、次の見直しを行う。
(1) 付加価値割の所得拡大促進税制について、平均給与等支給額が
比較平均給与等支給額を超えることとの要件を、平均給与等支給
額から比較平均給与等支給額を控除した金額のその比較平均給与
等支給額に対する割合が2%以上であることとの要件に見直す。
(2) 中小企業者等の雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除
制度について、平均給与等支給額から比較平均給与等支給額を控
除した金額のその比較平均給与等支給額に対する割合が2%以上で
ある場合における控除税額を、雇用者給与等支給増加額の10%と雇
用者給与等支給増加額のうち雇用者給与等支給額から比較雇用者
給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額の12%との合計額
(現行:雇用者給与等支給増加額の10%)とする。
3 コーポレートガバナンス改革・事業再編の環境整備
4 中堅・中小事業者の支援
 (国 税)
 [新設]
 [延長・拡充等]
(1) 中小企業向け設備投資促進税制の拡充
② 中小企業投資促進税制について、上記①のほか、対象資産から
器具備品を除外した上、その適用期限を2年延長する。
(3) 中小企業の賃上げを促すための税制上の措置
雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除制度について、
平均給与等支給額から比較平均給与等支給額を控除した金額のそ の比較平均給与等支給額に対する割合が2%以上である場合における控除税額を、雇用者給与等支給増加額の10%と雇用者給与等支給増加額のうち雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額の12%との合計額(現行:雇用者給与等支給増加額の10%)とする(所得税についても同様とする。)。(再掲)
(4) 中小企業者等に係る軽減税率の特例の適用期限を2年延長する。
(地方税)
[新設]
[拡充]
(2) 中小企業の賃上げを促すための税制上の措置
   中小企業者等の雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除
   制度について、平均給与等支給額から比較平均給与等支給額を
   控除した金額のその比較平均給与等支給額に対する割合が2%以
   上である場合における控除税額を、雇用者給与等支給増加額の
   10%と雇用者給与等支給増加額のうち雇用者給与等支給額から
比較雇用者給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額の
   12%との合計額(現行:雇用者給与等支給増加額の10%)とす
   る。(再掲)
 5 地方創生の推進
6 災害に関する税制上の措置等
 7 円滑・適正な納税のための環境整備
 (国 税)
(1) 法人税の納税地に移動があった場合に提出することとされてい
る届出書について、その異動後の納税地の所轄税務署長への提出
を不要とする。
(2) 法人の設立届出書等について、登記事項証明書の添付を不要と
する。
 8 その他の租税特別措置等
 9 その他


   【総  評】
 今回は平成29年度税制改正大綱に関して、検証していきました。
 特に目新しく感じたのは、法人課税において、中堅・中小事業者の支援
が目に付きました。

posted by 7に縁がある税理士 at 22:29| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

「平成29年度税制改正大綱」~第一 平成29年度税制改正の基本的考え方~

第一 平成29年度税制改正の基本的考え方
 安倍内閣はこの4年間、デフレ脱却と経済再生を最重要課題として取り組んできた。他方、個人消費や設備投資は力強さを欠く状況にあるため、安倍内閣は、子育てや介護への不安をなくし、女性や若者の活躍を進めることにより、少子高齢化の流れに歯止めをかけ、誰もが生きがいを感じられる「一億総活躍社会」の実現に向けて取り組んでいる。目指すのは、全ての人が挑戦の機会を得て活躍できる全員参加型の社会である。
 税制においては、経済社会の構造変化を踏まえた個人所得課税改革の第一弾として、配偶者控除・配偶者特別控除の見直しを行う。また、生産性を抜本的に向上させるために、税制においては、企業による「攻めの投資」を後押しするとともに、コーポレートガバナンスの強化を促すための取組みを進める。税制としても、賃金の引上げを促すための取組みを進める。
 酒税については、類似する酒類間の税率格差が商品開発や販売数量に影響を与えてきた状況を改め、ビール系飲料等の税率格差の解消など、酒税改革に取り組む。
 国際的な租税回避には効果的に対応できるよう、国際課税に関する制度の見直しを進める。その際、「BEPS(注)プロジェクト」の合意事項を引き続き着実に実施するとともに、租税回避防止に向けた国際的な取組みを主導する。
(注)Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転

 以下、平成29年度税制改正の主要項目及び今後の税制改正に当たっての基本的考え方を述べる。

1 経済社会の構造変化を踏まえた個人所得課税改革
平成29年度税制改正においては、喫緊の課題への対応として、就業調
整を意識しなくて済む仕組みを構築する視点から配偶者控除・配偶者
特別控除の見直しを行う。
(1) 配偶者控除・配偶者特別控除の見直し
    就業調整をめぐる喫緊の課題に対応するため、所得税・個人住民
税における現行の配偶者控除・配偶者特別控除について、所得控除
額38万円の対象となる配偶者の合計所得金額の上限を85万円(給与
所得のみの場合、給与収入150万円)に引き上げるとともに、現行
制度と同様に、世帯の手取り収入が逆転しないような仕組みを設
ける。この給与収入150万円という水準は、安倍内閣が目指してい
る最低賃金の全国加重平均額である1,000円の時給で1日6時間、週
5日勤務した場合の年収(144万円)を上回るものである。
 今回の配偶者控除・配偶者特別控除の見直しによる個人住民税の
減収額については、全額国費で補填する。
 配偶者手当制度等を有している企業に対しては、今般の配偶者
控除・配偶者特別控除の見直しを踏まえ、労使の真摯な話し合いの
下、就業調整問題を解消する視点からの見直しを行うことを強く
要請する。
(2) 今後の個人所得課税改革の方向性
 
2 デフレ脱却・経済再生に向けた税制措置
600兆円経済を実現するため、企業の「攻めの投資」や賃上げの促進
など経済の好循環を促す取組みを進める。具体的には、税制として
も、「イノベーション」や中堅・中小事業者による設備投資、コーポレ
ートガバナンスの強化を促すための取組みを進めるとともに、賃金の
引上げを促していく。
(1) 競争力強化のための研究開発税制の見直し
  2020年までに官民合わせた研究開発投資を対GDP比4%以上とする
政府目標も踏まえ、研究開発税制の見直しを行う。具体的には、総
額型の控除率を試験研究費の増減に応じたものとする。
 (2) 賃上げを促すための所得拡大促進税制の見直し
    所得拡大促進税制について、高い賃上げを行う企業への支援を強
化する。
 (3) コーポレートガバナンス改革・事業再編の環境整備
 (4) その他考慮すべき課題
  
3 中堅・中小事業者の支援、地方創生の推進
(1) 中堅・中小事業者の支援
①  地域中核企業向け設備投資促進税制の創設
    地域経済を牽引する中核企業等が、地域経済に波及効果のあ
る新たな事業に挑戦するために行う設備投資を対象に、特別償
却又は税額控除ができる制度を創設する。
②  中小企業向け設備投資促進税制の拡充
     中小企業投資促進税制のうち、生産性の高い先進的な設備や
生産ライン等の改善に資する設備への投資を対象に、即時償却
又は税額控除ができる上乗せ措置について、中小企業等経営強
化法の認定計画に基づく制度に改組した上で、これまで対象外
であった器具備品及び建物付属設備を対象設備に追加する。
③  地域の中小企業による設備投資の支援
④  中小企業の賃上げを促すための税制上の措置
 所得拡大促進税制について、高い賃上げを行う中小企業に対して、大企業を上回る支援の強化を行う。
⑤  事業承継税制の見直し
 (2) 地方創生の推進
  ① 地方拠点強化税制の拡充
  ② 到着時免税店の導入
 (3) 酒税改革
    酒税改革は、厳しい財政状況や財政物資としての種類の位置付け等を踏まえ、税収中立で行う。
①  税率構造の見直し
イ ビール系飲料(「ビール」、「発泡酒」、「新ジャンル」)の
税率について、平成38年10月1日に、1㎘当たり155,000円(350ml
換算54.25円)に一本化する。税率見直しは三段階に分けて行
い、第一段階は平成32年10月1日に、第二段階は平成35年10月1
日に実施する。
   ロ ビール系飲料以外の「その他の発泡性酒類」(いわゆるチュー
ハイ等)の税率(現行1㎘当たり80,000円(350ml換算28円))につい
ては、1㎘当たり100,000円(350ml換算35円)に引き上げることと
し、酒税の税率構造の見直しが完成する平成38年10月1日に実施
する。
   ハ 「醸造酒類」については、「清酒」(現行1㎘当たり120,000
円)と「果実酒」(現行1㎘当たり80,000円)との間の税率格差を
解消することとし、平成35年10月1日に、税率を1㎘当たり
100,000円に一本化する。税率見直しは二段階に分けて行い、第
一段階は平成32年10月1日に実施する。
②  酒類の定義の見直し
 今回の改革においては、性質が共通する商品間の税負担の公平性を回復するため、「新ジャンル」、さらには将来的に開発されうる類似商品も「発泡酒」の定義に取り込めるよう、新たに、ホップを原料の一部とする商品や、色度薬味価(くみか(苦みの程度))が一定以上の商品を「発泡酒」の定義に追加することとし、ビール系飲料の第二段階の税率見直しとあわせて、平成35年10月1日より実施する。
③  訪日外国人旅行者等向けに製造場で販売した種類に係る免税制度の創設
④  構造改革特区における酒類の製造免許に係る最低製造数量基準の緩和

4 経済活動の国際化・ICT化への対応と租税回避の効果的な抑制
(1) 国際課税に関する制度の見直し
 (2) 国外財産に対する相続税等の納税義務の範囲の見直し
 (3) 仮想通貨の消費税非課税化
   
5 車体課税の見直し
  自動車取得税及び自動車重量税に係るエコカー減税については、燃
費性能がより優れた自動車の普及を促進する観点から、対象範囲を平
成32年度燃費基準の下で見直し、政策インセンティブ機能を強化した
うえで2年間延長する。
平成28年度末で期限切れを迎える自動車税及び軽自動車税のグリー
ン化特例(軽課)については、重点化を行ったうえで2年間延長する。

6 森林吸収源対策

7 災害に関する税制上の措置

8 円滑・適正な納税のための環境整備

9 その他

第二 平成29年度税制改正の具体的内容

一 個人所得課税
1 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し
(国 税)
(1) 配偶者控除
控除対象配偶者又は老人控除対象配偶者を有する居住者につい
て適用する配偶者控除の額を次のとおりとする。なお、合計所得
金額が1000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用は
できないこととする。
   居住者の合計所得金額        控 除 額
              控除対象配偶者   老人控除対象配偶者
   900万円以下        38万円       48万円
   900万円超950万円以下    26万円       32万円
   950万円超1000万円以下   13万円       16万円
(2) 配偶者特別控除
配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額を38万円超
   123万円以下(現行:38万円超76万円未満)とし、その控除額を次の
とおりとする。なお、現行制度と同様に、合計所得金額が1000万
円を超える居住者については、配偶者特別控除の適用はできない
こととする。
① 合計所得金額900万円以下の居住者
② 合計所得金額900万円超950万円以下の居住者
③ 合計所得金額950万円超1000万円以下の居住者
【別紙参照】
(3) 給与所得者の扶養控除等申告書等の整備
 (注) 上記の改正は、平成30年分以後の所得税について適用する。
(地方税)
(1) 配偶者控除
控除対象配偶者又は老人控除対象配偶者を有する居住者につい
て適用する配偶者控除の額を次のとおりとする。なお、合計所得
金額が1000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用は
できないこととする。
 所得割の納税義務者の       控除額
   合計所得金額   控除対象配偶者 老人控除対象配偶者
   900万円以下         33万円       38万円
   900万円超950万円以下    22万円       26万円
   950万円超1000万円以下    11万円       13万円

(2) 配偶者特別控除
配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額を38万円超
   123万円以下(現行:38万円超76万円未満)とし、その控除額を次の
とおりとする。なお、現行制度と同様に、合計所得金額が1000万
円を超える居住者については、配偶者特別控除の適用はできない
こととする。
① 合計所得金額900万円以下の所得割の納税義務者
② 合計所得金額900万円超950万円以下の所得割の納税義務者
③ 合計所得金額950万円超1000万円以下の所得割の納税義務者
【別紙参照】
(3) その他
①  今回の配偶者控除・配偶者特別控除の見直しによる平成31年度以降の個人住民税の減収額については、全額国費で補填する。
(注) 上記(1)、(2)及び(3)②の改正は、平成31年度分以後の個人住
民税について適用する。
2 金融・証券税制
3 住宅・土地税制
4 災害に関する税制上の措置
5 租税特別措置等
6 その他
    
   【総  評】
 今回は平成29年度税制改正大綱に関して、検証していきました。
特に目新しく感じたのは、個人所得課税では配偶者控除・配偶者特別控除の見直し、消費課税では酒税率構造の見直し改革が目に付きました。


posted by 7に縁がある税理士 at 17:47| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

「平成29年度税制改正大綱」の要約趣旨等

「平成29年度税制改正大綱」の目次を下記に列挙し、見送られた改正項目 、前
年度と同様の改正項目 等が再度盛り込まれたのかを検証していきす。

目 次

第一 平成29年度税制改正の基本的考え方・・・・・・・・・・・・1
安倍内閣はこの4年間、デフレ脱却と経済再生を最重要課題として取り組んできた。他方、個人消費や設備投資は力強さを欠く状況にあるため、安倍内閣は、子育てや介護への不安をなくし、女性や若者の活躍を進めることにより、少子高齢化の流れに歯止めをかけ、誰もが生きがいを感じられる「一億総活躍社会」の実現に向けて取り組んでいる。目指すのは、全ての人が挑戦の機会を得て活躍できる全員参加型の社会である。
税制においては、経済社会の構造変化を踏まえた個人所得課税改革の第一弾として、配偶者控除・配偶者特別控除の見直しを行う。また、生産性を抜本的に向上させるために、税制においては、企業による「攻めの投資」を後押しするとともに、コーポレートガバナンスの強化を促すための取組みを進める。税制としても、賃金の引上げを促すための取組みを進める。
酒税については、類似する酒類間の税率格差が商品開発や販売数量に影響を与えてきた状況を改め、ビール系飲料等の税率格差の解消など、酒税改革に取り組む。
国際的な租税回避には効果的に対応できるよう、国際課税に関する制
度の見直しを進める。その際、「BEPS(注)プロジェクト」の合意事項を引き続き着実に実施するとともに、租税回避防止に向けた国際的な取組みを主導する。
(注)Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転
以下、平成29年度税制改正の主要項目及び今後の税制改正に当たって 及び今後の税制改正に当たって 及び今後の税制改正に当たって 及び今後の税制改正に当たって 及び今後の税制改正に当たって の基本的 考え方を述べる。
1 経済社会の構造変化を踏まえた個人所得課税改革
平成29年度税制改正においては、喫緊の課題への対応として、就業調
整を意識しなくて済む仕組みを構築する視点から配偶者控除・配偶者
特別控除の見直しを行う。
(1) 配偶者控除・配偶者特別控除の見直し
就業調整をめぐる喫緊の課題に対応するため、所得税・個人住民
税における現行の配偶者控除・配偶者特別控除について、所得控除
額38万円の対象となる配偶者の合計所得金額の上限を85万円(給与
所得のみの場合、給与収入150万円)に引き上げるとともに、現行
制度と同様に、世帯の手取り収入が逆転しないような仕組みを設
ける。この給与収入150万円という水準は、安倍内閣が目指してい
る最低賃金の全国加重平均額である1,000円の時給で1日6時間、週
5日勤務した場合の年収(144万円)を上回るものである。
今回の配偶者控除・配偶者特別控除の見直しによる個人住民税の
減収額については、全額国費で補填する。
配偶者手当制度等を有している企業に対しては、今般の配偶者
控除・配偶者特別控除の見直しを踏まえ、労使の真摯な話し合いの
下、就業調整問題を解消する視点からの見直しを行うことを強く
要請する。
(2) 今後の個人所得課税改革の方向性
2 デフレ脱却・経済再生に向けた税制措置
600兆円経済を実現するため、企業の「攻めの投資」や賃上げの促進
など経済の好循環を促す取組みを進める。具体的には、税制として
も、「イノベーション」や中堅・中小事業者による設備投資、コーポレ
ートガバナンスの強化を促すための取組みを進めるとともに、賃金の
引上げを促していく。
(1) 競争力強化のための研究開発税制の見直し
2020年までに官民合わせた研究開発投資を対GDP比4%以上とする
政府目標も踏まえ、研究開発税制の見直しを行う。具体的には、総
額型の控除率を試験研究費の増減に応じたものとする。
(2) 賃上げを促すための所得拡大促進税制の見直し
所得拡大促進税制について、高い賃上げを行う企業への支援を強
化する。
(3) コーポレートガバナンス改革・事業再編の環境整備
(4) その他考慮すべき課題
3 中堅・小事業者の支援、地方創生 の推進
(1) 中堅・小事業者の支援
① 地域中核企業向け設 備投資促進税制の創地域経済を牽引する中核企業等が、に波及効果のある新たな事業に挑戦すめ行う設備投資を対象、特別償却又は税額控除ができる制度を創設す。
② 中小企業向け設備投資促進税制の拡充
中小企業投資促進税制のうち、生産性高い先的な設備や生産ライン等の改善に資する設備へ投を対象、即時償却又は税額控除ができる上乗せ措置について、中小企業等経営強化法の認定計画に基づく制度改組した上で、これま対象外であった器具備品及び建物付属設を対象に追加する。 ③ 地域の中小企業による設備投資支援
④ 中小企業の賃上げを促すため税制措置所得拡大促進税制について、高賃上げを行う中小企業に対 して、大企業を上回る支援の強化行う。
⑤ 事業承継税制の見直し(2) 地方創生 地方創生 の推進
① 地方拠点強化税制の拡充
② 到着時免税店の導入
(3) 酒税改革
酒税改革は、厳しい財政状況や財政物資としての種類の位置付け等を踏まえ、税収中立で行う。
① 税率構造の見直し
イ ビール系飲料(「ビール」、「発泡酒」、「新ジャンル」)の
税率について、平成38年10月1日に、1㎘当たり155,000円(350ml
換算54.25円)に一本化する。税率見直しは三段階に分けて行
い、第一段階は平成32年10月1日に、第二段階は平成35年10月1
日に実施する。
ロ ビール系飲料以外の「その他の発泡性酒類」(いわゆるチュー
ハイ等)の税率(現行1㎘当たり80,000円(350ml換算28円))につい
ては、1㎘当たり100,000円(350ml換算35円)に引き上げることと
し、酒税の税率構造の見直しが完成する平成38年10月1日に実施
する。
ハ 「醸造酒類」については、「清酒」(現行1㎘当たり120,000
円)と「果実酒」(現行1㎘当たり80,000円)との間の税率格差を
解消することとし、平成35年10月1日に、税率を1㎘当たり
100,000円に一本化する。税率見直しは二段階に分けて行い、第
一段階は平成32年10月1日に実施する。
② 酒類の定義の見直し
今回の改革においては、性質が共通する商品間の税負担の公平性を回復するため、「新ジャンル」、さらには将来的に開発されうる類似商品も「発泡酒」の定義に取り込めるよう、新たに、ホップを原料の一部とする商品や、色度薬味価(くみか(苦みの程度))が一定以上の商品を「発泡酒」の定義に追加することとし、ビール系飲料の第二段階の税率見直しとあわせて、平成35年10月1日より実施する。
③ 訪日外国人旅行者等向けに製造場で販売した種類に係る免税制度の創設
④ 構造改革特区における酒類の製造免許に係る最低製造数量基準の緩和
4 経済活動の国際化・ICT化への対応と租税回避の効果的な抑制
(1) 国際課税に関する制度の見直し
(2) 国外財産に対する相続税等の納税義務の範囲の見直し
(3) 仮想通貨の消費税非課税化
5 車体課税の見直し
自動車取得税及び自動車重量税に係るエコカー減税については、燃
費性能がより優れた自動車の普及を促進する観点から、対象範囲を平
成32年度燃費基準の下で見直し、政策インセンティブ機能を強化した
うえで2年間延長する。
平成28年度末で期限切れを迎える自動車税及び軽自動車税のグリー
ン化特例(軽課)については、重点化を行ったうえで2年間延長する。
6 森林吸収源対策
7 災害に関する税制上の措置
8 円滑・適正な納税のための環境整備
9 その他

第二 平成29年度税制改正の具体的内容・・・・・・・・・・・・・17
一 個人所得課税
1 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し
(国 税)
(1) 配偶者控除
控除対象配偶者又は老人控除対象配偶者を有する居住者につい
て適用する配偶者控除の額を次のとおりとする。なお、合計所得
金額が1000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用は
できないこととする。
(2) 配偶者特別控除
配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額を38万円超
123万円以下(現行:38万円超76万円未満)とし、その控除額を次の
とおりとする。なお、現行制度と同様に、合計所得金額が1000万
円を超える居住者については、配偶者特別控除の適用はできない
こととする。
① 合計所得金額900万円以下の居住者
② 合計所得金額900万円超950万円以下の居住者
③ 合計所得金額950万円超1000万円以下の居住者
(3) 給与所得者の扶養控除等申告書等の整備
(注) 上記の改正は、平成30年分以後の所得税について適用する。
(地方税)
(1) 配偶者控除
控除対象配偶者又は老人控除対象配偶者を有する居住者につい
て適用する配偶者控除の額を次のとおりとする。なお、合計所得
金額が1000万円を超える居住者については、配偶者控除の適用は
できないこととする。
(2) 配偶者特別控除
配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額を38万円超
123万円以下(現行:38万円超76万円未満)とし、その控除額を次の
とおりとする。なお、現行制度と同様に、合計所得金額が1000万
円を超える居住者については、配偶者特別控除の適用はできない
こととする。
① 合計所得金額900万円以下の所得割の納税義務者
② 合計所得金額900万円超950万円以下の所得割の納税義務者
③ 合計所得金額950万円超1000万円以下の所得割の納税義務者
(3) その他
① 今回の配偶者控除・配偶者特別控除の見直しによる平成31年度以降の個人住民税の減収額については、全額国費で補填する。
(注) 上記(1)、(2)及び(3)②の改正は、平成31年度分以後の個人住民税について適用する。
2 金融・証券税制
3 住宅・土地税制
4 災害に関する税制上の措置
5 租税特別措置等
6 その他

二 資産課税・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・41
1 非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度の見直し
2 相続税又は贈与税の納税義務の見直し
3 居住用超高層建築物に係る課税の見直し
4 災害に関する税制上の措置
5 租税特別措置等
6 その他

三 法人課税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61
1 競争力強化のための研究開発税制等の見直し
2 賃上げを促すための所得拡大促進税制の見直し
3 コーポレートガバナンス改革・事業再編の環境整備
4 中堅・中小事業者の支援
(国 税)
[新設]
[延長・拡充等]
(1) 中小企業向け設備投資促進税制の拡充
② 中小企業投資促進税制について、上記①のほか、対象資産から
器具備品を除外した上、その適用期限を2年延長する。
5 地方創生の推進
6 災害に関する税制上の措置等
7 円滑・適正な納税のための環境整備
8 その他の租税特別措置等
9 その他

四 消費課税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・92
1 酒税改革
(国 税)
(1) 税率構造の見直し
(2)酒類の定義見直し 酒類の定義見直し 酒類の定義見直し 酒類の定義見直し
(3) 訪日外国人旅行者等向けに製造場で販売した酒類に係る税
の免税制度創設 の免税制度創設 の免税制度創設
(4) 構造改革特 別区域法の正を前提に、同おける酒税例について、次の措置を講ずる。
(5) その他所要措置を講ずる。 その他所要措置を講ずる。 その他所要措置を講ずる。 その他所要措置を講ずる。 その他所要措置を講ずる。
2 車体課税の見直し
3 災害に関する税制上の措置
4 租税特別措置等
5 その他
五 国際課税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・111
1 外国子会社合算税制等の総合的見直し
2 非永住者の課税所得範囲見直し
3 外国 金融機関等の債券現先取引に係る利子課税特例拡充
4 100%子法人株式の現物分配に係る組織再編税制の見直しへの対応
5 租税条約の相互協議手続の改正に伴う国内法の整備
六 納税環境整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・121
1 国税犯則調査手続等の見直し
2 災害等による期限延長制度における延長手続の拡充
3 その他
七 関税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・129
1 暫定税率 暫定税率 等の適用期限延長等 の適用期限延長等 の適用期限延長等
2 個別品目の関税率 個別品目の関税率 個別品目の関税率 個別品目の関税率 等の見直し の見直し
3 特恵関税制度 関税制度 の見直 し
4 特殊関税制度 特殊関税制度 特殊関税制度 の見直 し等
5 事前報告制度等 事前報告制度等 事前報告制度等 の拡充
6 犯則調査手続 調査手続 に係る規定 の整備
7 その他

第三 検討事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・131
1 年金課税については、少子高齢化が進展し、年金受給者が増大する
中で、世代間及び世代内の公平性の確保や、老後を保障する公的年
金、公的年金を補完する企業年金を始めとした各種年金制度間のバラ
ンス、貯蓄商品に対する課税との関連、給与課税等とのバランス等に
留意して、年金制度改革の方向性も踏まえつつ、拠出・運用・給付を
通じて課税のあり方を総合的に検討する。
8 医療に係る消費税等の税制のあり方については、消費税率が10%に
引き上げられるまでに、医療機関の仕入れ税額の負担及び患者等の負
担に十分に配慮し、関係者の負担の公平性、透明性を確保しつつ抜本
的な解決に向けて適切な措置を講ずることができるよう、実態の正確
な把握を行いつつ、医療保険制度における手当のあり方の検討等とあ
わせて、医療関係者、保険者等の意見、特に高額な設備投資にかかる
負担が大きいとの指摘等も踏まえ、総合的に検討し、結論を得る。

【補論】今後の国際課税のあり方についての基本的考え方
1 問題意識
2 グローバル経済・日本経済の構造的変化
3 今後 の国際課税 国際課税 のあ り方に関する基本的考え方 基本的考え方 基本的考え方
4 個別 の制度改革 制度改革 にあ たって の視点

【総 評】
今回は 平成 29年度税制改正 年度税制改正 大綱 に関して 、検証していきま した 。
平成28年度税制改正大綱は表紙1P、目次1P、本文125Pの冊子だったのが、平成29年度税制改正大綱は表紙1P、目次1P、本文137Pの冊子と前年度よりボリュームのある内容になった印象です。
特に目新しく感じたのは、所得課税では配偶者控除・配偶者特別控除の見直し、消費課税では酒税改革への取組みが目に付きました。
posted by 7に縁がある税理士 at 01:03| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

【平成29年度税制改正に関する建議書】

■Ⅱ 税制改正建議項目■
【中小法人税制】
[1 外形標準課税制度は中小法人には導入しないこと。]
外形標準課税を中小法人に導入することは、地方自治体における税の
執行の問題や担税力のない欠損法人の経営を圧迫し、さらには中小法人
の雇用確保の問題にも相当な影響を及ぼすことになる。
したがって、中小法人に対しては、その経済的な実態にも配慮し、外
形標準課税を適用すべきではない。
[2 欠損金の控除限度額の縮減は中小法人に適用しないこと。]
青色欠損金の控除限度額を所得金額の100分の50相当額まで段階的に
引き下げる控除限度額の引下げの適用は中小法人以外の法人に限定すべ
きであり、事業基盤の弱い中小法人については、業績回復の阻害要因と
ならないようにするために、欠損金の繰越控除制度における控除限度額
の制限を設けるべきではない。
[3 同族会社 同族会社 の留保金課税制度を廃止する 留保金課税制度を廃止する 留保金課税制度を廃止する 留保金課税制度を廃止する 留保金課税制度を廃止する 留保金課税制度を廃止する こと。 こと。 ]
平成 19 年度税制改正では、 年度税制改正では、 その
適用対象から資本金額又は出額が 1億円以下である会社が除外されことなった。
企業のグローバル化に伴い 競争相手が国内外に広まっていることか
ら、企業の存続を図るためには内部留保欠くことできないもあ
り、少なくとも中小法人に対しては現行の適用除外を維持すべきであ
る。
[4 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する 減価償却方法について定率と額の選択適用を維持する こと。 こと。 ]
減価償却方法を定額に一本化すべきとの議論がある、 減価償却方法を定額に一本化すべきとの議論がある、 定額法への
一本化は、設備投資額の早期費用が抑制されることになため特
に中小法人とっては 設備投資意欲の減退を引き起こす懸念がある。よ
って、中小法人についは定率と額の選択適用を認めるべき
である。
[5 中小法人 中小法人 中小法人 の研究開発税制の利用促進を図る 研究開発税制の利用促進を図る 研究開発税制の利用促進を図る 研究開発税制の利用促進を図る 研究開発税制の利用促進を図る 研究開発税制の利用促進を図る 研究開発税制の利用促進を図る こと。 こと。 ]
研究開発税制の制度の活用を阻害している要因として、制度そのもの
の周知不足以上に、税額控除を受けるための要件が中小法人にとって必
ずしも利用しやすいものとなっていないことが挙げられる。中小法人の
場合、試験研究費の大半が人件費であることが多く、研究開発に従事す
る者の多くは通常の業務との兼任である。
役員給与を含めた試験研究費に係る人件費の算定方法についても、合
理的で簡便な取扱いが示されることが望まれる。

【所得税】
[6 給与所得者に対する課税について、抜本的に見直すこと。]
(1) 給与所得控除の見直し
給与所得控除は、「勤務費用の概算経費」と「他の所得との負担調
整」の要素を持つが、この2分の1とされる「勤務費用の概算経費」
の部分に限って比較しても、給与所得者の必要経費の試算額である給
与収入の6%を大幅に超えている。特定支出控除制度について一層の
拡充を検討し、給与所得控除額については、その構成を明らかにした
うえで縮減を検討すべきである。
(2)給与所得者の確定申告の機会拡充
給与所得者に対する源泉徴収制度と一体的に機能している現行の年末調整制度は維持しつつ、給与所得者のタックスペイヤーとしての意識向上及びプライバシー保護の観点から、所要事項の扶養控除申告書への記載義務制度を選択的記載制度とすることにより、給与所得者が確定申告する機会を拡充すべきである。
(3)役員給与に係る給与所得控除
役員の給与所得控除を別途の水準にすべきであるとの意見があるが、給与所得控除について概算経費部分と負担調整部分の各々2分の1で構成されるとの見解についても見直されるべきであり、概算経費部分の絶対的な水準こそ是正されるべきである。
小規模企業等に係る税制のあり方に関して検討する際には、中小法人をめぐる厳しい経済環境に十分に配慮し、いわゆる法人成り企業に対しても特別な取扱いがなされることのないようにすべきである。
[7 公的年金等に対する課税を抜本的に見直すこと。]
(1)独立した所得区分
公的年金等は、今後、年金受給者の数が増加することで、今まで
以上に課税の公平や納税手続きの簡便性を図ることが要請される。し
たがって、公的年金等は、独立した所得区分とすべきである。
(2)公的年金等控除額の見直し
公的年金等控除額の年齢による差異をなくし、その上限を設定する
などの見直しを行い、高齢者にも年金収入に応じた相当の負担を求めるべきである。
[8 所得控除を整理・簡素化すること。]
これからの高齢社会に対応するためには、公平性の観点から税制と社
会保障給付制度との機能を見直すとともに、政策的な控除は税額控除化
することも視野に入れて検討すべきである。
(1)医療費控除
医療費控除は、全国的には事務コストは膨大なものとなっている。社
会保障制度の全般的な見直しの際には、医療費控除の廃止も含めた見直
しが必要である。
なお、当面の見直しとして、人口1人当たり国民医療費が約15万円
であった昭和63年に設定された最低限度額である10万円(総所得金額
等の5%)を、現在の人口1人当たり国民医療費が30万円を超えている
ことに鑑み、30万円(総所得金額等が200万円未満である場合は総所得
金額等の10%)程度に引き上げるべきである。
(2)基礎控除・配偶者控除等
税制上においても、基礎控除の額の増額を前提として、働き方に中立
的で就労に及ぼす影響が少なくなるような制度を検討すべきである。
(3)年少扶養控除
子育て世帯への支援は必要であり、児童手当のあり方を総合的に見直
すとともに、年少扶養控除の復活を検討すべきである。
[9 土地建物等の譲渡損益は、他の所得との損益通算を認めること。]
平成16年度税制改正により、土地建物等の譲渡損益と他の所得との損益通算及び譲渡損失の繰越控除制度が廃止されたため、担税力を失っ
た部分にも課税することになってしまったことは、税制の基本である「応能負担原則」に著しく反している。
さらに、事業運営不振を補てんするため等の遊休不動産の売却による流動化が阻害され、経済活性化への一層の足かせとなっている。
したがって、土地建物等の譲渡損益は、他の所得との損益通算を認めるべきである。
[10 剰余金の配当等について、配当控除の額を拡充すること。]
小規模企業等のオーナー役員に係る税制のあり方を検討するに当たり、非上場株式の剰余金の配当等に係る配当控除を大幅に引き上げることにより、配当による社外流出を行いやすい環境を整えるべきである。
なお、この場合には、取引相場のない株式等の評価に際して株式評価額が上昇しないような制度設計を検討すべきである。

【法人税】
[11 受取配当等はその全額を益金不算入にすること。]
受取配当等の益金不算入制度は、株主としての地位に基づいて分配さ
れる剰余金については、支払法人側で損金算入されず、これが受取法人
側で課税されてしまうと、同一の経済価値に対しての二重課税を排除す
る趣旨で設けられているものであることから、「完全子法人株式等及び
関連法人株式等」以外の株式等に係る受取配当等についても全額を益金
不算入とすべきである。
[12 損金算入規定等について見直すこと。]
(1)役員給与
役員給与は職務執行の対価であるから、法人税法第22条により原則として損金の額に算入され、恣意性のあるもの等の課税上弊害があるものについてのみ損金の額に算入されないのが本来の姿であると考えられる。
したがって、役員報酬及び賞与について株主総会等の決議によって事前に確定した金額の範囲までの部分については、不相当に高額なものを除き、原則として損金の額に算入すべきである。
(2)退職給付引当金・賞与引当金
労働協約や就業規則等により退職金や賞与の支給が明確に規定されて
いる法人については、退職給与引当金及び賞与引当金の繰入れについ
て、損金算入を認めるべきである。
(3)貸倒引当金
個別評価対象貸倒引当金については、中小法人の取引先が破産手続開
始等の申立てを行うような状況になった場合の配当率は、0~数%がほと
んどであり、50%の繰入限度額という設定は現実と大きく乖離してい
る。
したがって、実際の配当率等を参考にして現行の50%の繰入率を見直
す必要がある。
[13 少額減価償却資産の取得価額基準を引き上げること。]
少額減価償却資産の損金算入制度における取得価額基準は10万円未
満とされ、20万円未満の減価償却資産については、3年間にわたって損
金算入を行う一括償却資産制度がある。さらに、中小法人に対しては、
平成28年3月までの間、年間の損金算入金額の上限を300万円として
取得価額30万円未満の減価償却資産につき取得時に全額損金算入する
ことが認められている。
しかし、これらの制度を統合して、少額減価償却資産の取得価額基準
を一律30万円未満とすべきである。
[14 研究開発税制を見直し、本則化・恒久化を図ること。]
研究開発税制の目的は、民間企業の研究開発投資を維持・拡大するこ
とにより、わが国の成長力・国際競争力を強化することにある。この制
度をさらに実効性あるものとするため、次の見直しをすることが必要で
ある。
(1)研究開発税制の本則化・恒久化
わが国の持続的成長を支える環境づくりとして、国際的イコールフッティングを実現するために、現行の租税特別措置により定められた制度ではなく、本法で恒久化されることが望まれる。
(2)繰越税額控除制度の復活
成長戦略の基盤となりうる民間の研究開発投資を促進させるために
も、繰越税額控除制度を復活させ、控除期間を5年程度として、控除順
序は古い年度のものから行う制度とすべきである。

【消費税】
[15 基準期間制度を廃止し、すべての事業者を課税事業者として取り扱
い、新たに小規模事業者に対する申告不要制度を創設すること。]
免税事業者が多額の設備投資を行い、消費税の還付を受けようとする場
合、届出書の事前提出を行わなかったために、消費税の還付を受けられなくなった事例は少なくない弊害を解消するために、納税義務を判定するための基準期間制度を廃止して、すべての事業者を課税事業者として取り扱うこととし、その上で、その課税期間の課税売上高が1000万円以
下の小規模事業者には、申告・納付を不要とする申告不要制度を創設すべきである。
なお、確定申告書の提出時に簡易課税制度を選択できる制度とするよう改正すべきである。
[16 簡易課税制度のみなし仕入れ率を引き下げ、設備投資に対する別枠での控除を認めること。]
みなし仕入率が実際の課税仕入率を上回っていることにより、いわゆる益税が発生するという問題が指摘されている。したがって、簡易課税制度のみなし仕入れ率について、設備投資を考慮しない低いみなし仕入率とすることにより、納税事務負担の軽減措置であることを明確にすべきである。ただし、一定額以上の設備投資については、みなし仕入率とは別枠での控除を認めることが適当である。
[17 仕入税額控除の要件とされている帳簿の記載要件を見直すこと。]
記帳実務の態や事負担に配慮して、 記帳実務の態や事負担に配慮して、 法令上 の帳簿記載 要件を 見直
すべきである。
[18 中間申告の基準額を引き下げるとともに、納税を任意に選択でき
る制度を拡充すること。]
今後も消費税納付額の増加が見込まれるとともに、滞納額の増加も懸念される。
そこで、現行の中間申告基準額である年3回の400万円、年11回の4800万円について、その基準額を引き下げるとともに、中間申告義務の有無にかかわらず、「1か月中間申告」(年11回)や「3か月中間申告」(年3回)についても任意に選択することができるようにし、中間申告回数を増やす措置を講じるべきである。

【相続税・贈与税】
[19 非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度について、適
用要件のより一層の緩和を図り、納税者が利用しやすい制度にする
こと。]
この制度は、その適用要件の厳しさからこれまで利用が進まなかっ
た。
例えば、中小法人の場合は雇用人員が少ないため、5年間の平均雇用
割合8割を維持することは難しい。よって、5年間の平均雇用割合の要
件を雇用人数に応じて引き下げるなど、さらなる緩和を図るべきであ
る。
また、3年ごとに「非上場株式等についての贈与税・相続税の納税猶
予の継続届出書」を提出する制度の緩和、資産保有型会社の判定の期日
及び割合算定方式の見直し、本制度打切り時に相続時精算課税制度の選
択を可能にする等のさらなる改善を行い、実際に多くの人が活用できる
制度とすべきである。
[20 取引相場のない株式等の評価の適正化を図ること。]
取引相場のない株式の評価については、
①相続開始前3年以内に取得した土地等と建物等についても通常の評価
とすること、
②評価会社が退職給付債務を負っている場合は、一定額を負債とするこ
と、
③土地保有特定会社 ③土地保有特定会社 等の特殊な評価方法を見直すことが必要である。
特に取引相場のな
い株式以外続財産が合は納税原資く、事業継承自体が困難になる場合あ。最近の中小法人おけ経
営の承継円滑化ため施策に合わせて、 評価の適正化を図るべきで
ある。
[21 相続税の更正の請求の特則事由に「相続した保証債務の履行が当
該相続開始後5年以内に行われ、求償権の行使が不能な場合」を加
えること。]
保証債務は、相続開始時において確実な債務でないことから、債務控
除の対象とされていない。
したがって、少なくとも相続開始後5年以内に発生した保証債務の履
行に対しては、更正の請求の特則事由とすることが必要である。
[22 相続税・贈与税の連帯納付義務を廃止すること。]
自らの意思で連帯保証の責めを負ったものでもない者が連帯保証債務
を負う結果となることもある。したがって、連帯納付義務は、その廃止
を含めて検討すべきである。
贈与税に関しても、相続税と同様の措置を検討すべきである。

【地方税】
[23 個人住民税の所得控除のうち基礎的人的控除の額を所得税と同一にすること。]
国税と地方税との間で最低生活費として考慮すべき額に差異があると
は考えられないことや、納税者の視点に立って簡素で理解し易い制度と
すべきことから、個人住民税の所得控除のうち基礎的人的控除の額を所
得税に一致させるべきである。
[24 事業税における社会保険診療報酬等の課税除外の措置を廃止すること。]
すでに施行されて60年以上経過し、保険診療の安定化を図る目的は
達成されたと考えられ、また過去の政府税制調査会の答申においても、
その見直しの必要性が指摘されている。
したがって、事業税における社会保険診療報酬の課税除外の措置は、
特定業種に対する優遇措置とも考えられ、社会的な不公平を生じさせて
おり、課税の公平の見地から廃止すべきである。
[25 個人事業税について見直しを行うこと。]
(1)事業主控除額の引上げ
個人事業税の事業主控除額は、平成11年度税制改正で290万円に引
き上げられたが、平成25年分の民間給与平均額は413万円となってお
り、現行の事業主控除額290万円と比較して大きな開差が生じてい
る。
したがって、法人事業税とのバランスを考慮して、事業主の給与相当
分には事業税を課すベきでないという事業主控除の趣旨を踏まえ、少な
くとも給与所得者の平均給与額の水準程度まで引き上げるべきである。
(2)対象事業の見直し
農業、林業及び鉱物の掘採事業等には課税されていない法人事業との
課税のバランスを図る必要があり、また、個人事業者にも広く一定の負
担を求めることが適当であることから、課税対象事業を見直すべきであ
る。
[26 償却資産税の免税点を引き上げるとともに、償却資産について国
税との整合性を図ること。]
設備投資の促進を税制で一層支援し、さらに小規模事業者の事務負担
を軽減するために、償却資産に係る固定資産税の廃止を検討することと
し、当面は免税点を300万円(現行150万円)程度に引き上げるべきであ
る。あわせて、申告業務の簡素化のため、平成19年度税制改正におけ
る減価償却制度の抜本的改革を踏まえた残存価額の廃止及び租税特別措
置法における30万円未満の少額資産の費用化等、国税の課税標準の計
算方法との整合性を図るべきである。
【納税環境整備・その他】
[27 電子申告の利用促進・利用維持のため、稼働時間を延長するこ
と。]
e-TaxとeLTAXの統一的な運用を行うとともに、受付時間の拡大を図ることにより、納税者の事務負担の軽減と行政事務の効率化を図るべきである。
[28 マイナンバー制度を見直すこと。]
(1)個人事業者番号の導入
個人事業者と法人の競争の中立性を確保し、個人番号が流出するリスクを防止するために、法人番号と同様の取扱いがされる「個人事業者番号」を導入し、その付番を選択的に受けられるようにする必要がある。
(2)申告書等への番号記載について経過措置の設定
番号記載がない、若しくは誤った番号が記載されていたとしても、
翌年の申告書に適切に番号が記載されている場合や後日に番号が補充
等されている場合には、当分の間、納税者に不利益な取扱いとならないようにすべきである。
なお、特定個人情報が漏えい等しないよう、内閣府の外局である特定個人情報保護委員会が定めるガイドラインに基づいた適正な管理が求められることとなるが、ガイドラインの内容が広く周知・理解され、情報漏洩が生じないよう適切に管理できるようになるまでは、番号が記載された法定調書の提出を過度に求めないようにすべきである。
(3)給与等の支払を受けるものに交付する源泉徴収票への個人番号の
記載のあり方
本人交付用の源泉徴収票には個人番号の記載を原則不要とし、受給
者からの申し出があった場合にのみ例外的に個人番号を記載すること
ができる方法とすべきである。
[29 財産債務調書の提出期限を見直すこと。]
所得基準を満たすことが判明してから所得税の確定申告期限までの
間に、保有財産の種類、数量及び価額を正確に算出し記載すること
は、必ずしも容易でない場合があり、該当者にはより正確な調
書の作成が求められるような事情を勘案すると、財産債務調書の提出
期限は、所得税の確定申告期限より少なくとも3~4か月後とすべき
である。

【国際税制】
[30 国際的な相続税の二重課税及び租税回避の防止の観点から、相続
税に関する租税条約の締結を進めること。]
日本国内に住所を有しない個人で日本国籍を有しない者が、日本国
内に住所を有する者から相続等により財産を取得した場合には、国外
財産を含めたすべての取得財産に相続税又は贈与税が課されることに
より、国際的な二重課税が生じるリスクも高くなっているため、すで
に相続税条約を締結している米国以外の国との相続税に係る租税条約
を締結することによって解消する必要がある。
[31 外国税額控除について、を進めること。]
外国税額控除制度における繰越限度超過額及び控除余裕額の繰越期
間は3年と短いため、国際的な二重課税が排除されないケースが生じ
る。したがって、外国税額控除制度の繰越限度超過額及び控除余裕額
の期間制限が企業の海外活動の制約とならないよう、繰越期間を延長
すべきである。
【震災対応税制】
[32 震災特例法に追加措置を行うこと。]
(1)災害損失控除の創設
雑損控除 から災害による失を独立させて雑損控除 から災害による失を独立させてとすべきで ある。 その際には、所得控除中おける順序ついても考慮 することが必要であ。
なお、 避難のため移転やそれに伴う災害関連費用 の支出について も災害損失控除の対象とするこが適当であ。
(2)原子力損害賠償制度による失と収入の平準化等の措置
損失と収入を対応させるための措 置や所得平準化損失と収入を対応させるための措 置や所得平準化置を講ずる ことが必要であ。
(3)東日本大震災復興特別区域法の適用要件緩和
東日本大震災からの復興円滑つ迅速な推進と活力ある再生に資することを目的掲げていから、産業集積・雇用機会の拡大もさることながら、
① 適用区域の限定及び集積業種を解除すること、
② 適用対象資産の範囲を拡大すること
により、適用しやすい制度改めるべきである。

【総 評】
前回に引き続き、日本税理士会連合会が取りまとめた平成29年度税制改正に関する建議書について取り上げたのは、今年12月に提出される自民党政権下での平成29年度税制改正にどこまでこの建議書が取り込まれているかの確認の意味での意図からです。
特に同意を示したのが、下記事項です。
[25 個人事業税について見直しを行うこと。]
(1)事業主控除額の引上げ
個人事業税の事業主控除額は、平成11年度税制改正で290万円に引
き上げられたが、平成25年分の民間給与平均額は413万円となってお
り、現行の事業主控除額290万円と比較して大きな開差が生じてい
る。
したがって、法人事業税とのバランスを考慮して、事業主の給与相当
分には事業税を課すベきでないという事業主控除の趣旨を踏まえ、少な
くとも給与所得者の平均給与額の水準程度まで引き上げるべきである。
(2)対象事業の見直し
農業、林業及び鉱物の掘採事業等には課税されていない法人事業との
課税のバランスを図る必要があり、また、個人事業者にも広く一定の負
担を求めることが適当であることから、課税対象事業を見直すべきであ
る。
民間給与平均額との大きな開差と事業税の課税対象外を設けるのは良くないと捉えました。
しばらくは会計税務コラム等の事務所通信をご提供していく予定ですのでご期待ください。
posted by 7に縁がある税理士 at 00:19| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。