2016年10月01日

「平成28年度税制改正大綱」~第二 平成28年度税制改正の具体的内容~

第二 平成28年度税制改正の具体的内容
三 法人課税
1 成長志向の法人税改革
(国 税)
(1) 法人税の税率(現行:23.9%)について、次のとおり、段階的に引き下げる。
① 平成28年4月1日以後に開始する事業年度について、23.4%とする。
② 平成30年4月1日以後に開始する事業年度について、23.2%とす
る。
(3)減価償却制度について、次の見直しを行う。
平成 28 年4月1日以後に 取得をする建物附属設備及び構築並鉱業用の建物償却方法について、定率を廃止しこれら資産の償却方法を次とおりする(所得税についても同様。 )
資産の区分
償却方法
建物附属設備及び構築物(鉱業用のこれらの資産を除
く。)
定額法
鉱業用減価償却資産(建物、建物附属設備及び構築物に限る。)
定額法又は生産高比例

(注)リース期間定額法、取替法等は存置する。
(4)欠損金の繰越控除制度等について、次の見直しを行う。
① 平成27年度税制改正において講じた青色申告書を提出した事業年
度の欠損金の繰越控除制度、青色申告書を提出しなかった事業年
度の災害による損失金の繰越控除制度及び連結欠損金の繰越控除
制度における控除限度額の段階的な引下げ措置について、次のと
おりとする。
平成27年度税制改正後 改 正 案
事業年度開始日    控除限度割合    事業年度開始日     控除限度割合
平成27年4月~
平成29年3月     100分の65     平成27年4月~
                     平成28年3月      100分の65
平成28年4月~
平成29年3月     100分の60
平成29年4月~    100分の50      平成29年4月~
                     平成30年3月      100分の55
平成30年4月~    100分の50
② 平成27年度税制改正において講じた次の措置(平成29年4月1
日施行)について、平成30年4月1日から施行し、同日以後に開始
する事業年度において生ずる欠損金額について適用することとす
る。
イ 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間、青色申告
書を提出しなかった事業年度の災害による損失金の繰越期間及
び連結欠損金の繰越期間を10年(現行:9年)に延長する措置
ロ 青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度、青色
申告書を提出しなかった事業年度の災害による損失金の繰越控
除制度及び連結欠損金の繰越控除制度の適用に係る帳簿書類の
保存要件における保存期間を10年(現行:9年)に延長する措

ハ 法人税の欠損金額に係る更正の期間制限を10年(現行:9年)
に延長する措置
ニ 法人税の欠損金額に係る更正の請求期間を10年(現行:9年)
に延長する措置
2 地方法人課税の偏在是正
(1)法人住民税法人税割の税率の改正
法人住民税法人税割の税率を次のとおりとし、平成29年4月1日
以後に開始する事業年度から適用する。
(2)地方法人税の税率の改正
地方法人税の税率を 10.3%(現行:4.4%)に引き上げ、平成
29年4月1日以後に開始する事業年度から適用する。
(3)地方法人特別税及び地方法人特別譲与税の廃止
① 平成 29 年4月1日以後に開始する事業年度から地方法人特
別税は廃止し、法人事業税に復元する。
② 地方法人特別譲与税は、平成30年8月譲与分をもって廃止す
る。
(4)法人事業税交付金の創設
平成29年度から、法人事業税の一部を都道府県から市町村に交付
する制度を創設する。
① 道府県は、納付された法人事業税の額の 100 分の 5.4 に相当する額を市町村に対して交付する。
② 都は、納付された法人事業税の額の 100 分の 5.4 に相当する額を市町村に対して交付し、特別区相当分については、特別区財政調整交付金の財源とする。
③ 上記①及び②の市町村に対する交付については、従業者数を
基準として行う。
(注1) 平成 29 年度の①及び②の交付率については、所要の経過
措置を講ずる。
(注2) 平成 29 年度から平成 31 年度までの間の③の交付基準に
ついては、所要の経過措置を講ずる。
3 その他の地方創生の推進・特区に係る税制上の支援措置
4 復興支援のための税制上の措置
5 円滑・適正な納税のための環境整備
6 その他の租税特別措置等
〔延長〕
(1) 交際費等の損金不算入制度について、その適用期限を2年延長
するとともに、接待飲食費に係る損金算入の特例及び中小法人に
係る損金算入の特例の適用期限を2年延長する。
7 その他

四 消費課税
1 消費税の軽減税率制度
(国 税)
(1) 消費税の軽減税率制度
消費税の軽減率制度を、平成 消費税の軽減率制度を、平成 消費税の軽減率制度を、平成 消費税の軽減率制度を、平成 消費税の軽減率制度を、平成 29 年4月1日から導入する。あわせて、複数税率制度に対応した仕入額控除の方式と適格請求書等保存方式(いわゆる「インボス制度」)を平成33 年4月1日から導入する。それまでの間については、現行請求書等保存方式を 基本的に維持しつ、区分経理対応するための措置存方式を基本的に維持しつ、区分経理対応するための措置講ずる。
(2)軽減税率対象品目及び税率
軽減税率の対象となる課税資産の譲渡等(以下「軽減対象課税資産の譲渡等」(仮称)という。)は次のとおりとし、軽減税率は6.24%(地方消費税と合わせて8%)とする。
① 飲食料品の譲渡(食品表示法に規定する食品(酒税法に規定す
る酒類を除く。)の譲渡をいい、外食サービスを除く。)
② 定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞の譲渡
(地方税)
(1) 消費税の軽減税率制度の導入に伴い、地方消費税について所要
の措置を講ずる。
2 車体課税の見直し
(地方税)
(1)自動車取得税の廃止
自動車取得税は、平成29年3月31日をもって廃止する。
同日までの自動車の取得に対して課する自動車取得税について
は、なお従前の例によるなど、所要の措置を講ずる。
(2)自動車税及び軽自動車税における環境性能割(仮称)の創設
自動車税及び軽自動車税にそれぞれ環境性能割(仮称)を設け
る。これに伴い、現行の自動車税を自動車税排気量割(仮称)と
し、現行の軽自動車税を軽自動車税排気量割(仮称)とするなど、
所要の措置を講ずる。
自動車税及び軽自動車税の環境性能割(以下「環境性能割」とい
う。)は、次のとおりとする。
① 納税義務者等
環境性能割は、自動車の取得が行われた際に、当該自動車の主
たる定置場の所在地において、当該自動車を取得した者に課す
る。
(注)課税対象となる自動車は、現行の自動車取得税の対象と同一
とする。また、国等に対する非課税、相続による取得に対す
る非課税など、所要の非課税規定等を設ける。
② 課税主体
環境性能割は、登録車については自動車税環境性能割として
道府県が課し、軽自動車については軽自動車税環境性能割とし
て市町村が課す税とする。
ただし、軽自動車税環境性能割は、当分の間、道府県が賦課
徴収等を行うものとする。
(注1) 上記の「登録車」とは、普通自動車及び三輪以上の小型自
動車をいう。
(注2)上記の「軽自動車」とは、三輪以上の軽自動車をいう。
(注3) 道府県が賦課徴収する軽自動車税環境性能割については、
市町村が徴収取扱費を負担する。
③ 課税標準と免税点
環境性能割の課税標準は、自動車の取得価額とし、免税点は、50万円とする。
④ 徴収の方法
環境性能割は、申告納付とする(申告書に証紙を貼って納付
する方法を原則とし、現金による納付も可能とする。)。
⑤ 環境性能に応じた税率の適用及び非課税
イ 次に掲げる自動車に係る環境性能割を非課税とする。
(イ)電気自動車
(ロ)天然ガス自動車で平成21年排出ガス規制に適合し、か
つ、平成21年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物の排
出量が少ないもの
(ハ)プラグインハイブリッド自動車
(ニ)乗用車で平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17
年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少
ない自動車のうち、平成32年度燃費基準値より10%以上燃
費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車
に限る。)
(ホ)車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出
ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より
75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平
成27年度燃費基準値より20%以上燃費性能の良いもの(揮
発油を内燃機関の燃料とする自動車に限る。)
(へ)車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平
成21年排出ガス規制(揮発油を内燃機関の燃料とする自動
車にあっては、平成17年排出ガス規制)に適合し、かつ、
平成21年排出ガス基準値より10%以上(揮発油を内燃機関
の燃料とする自動車にあっては、平成17年排出ガス基準値
より75%以上)窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のう
ち、平成27年度燃費基準値より10%以上燃費性能の良いも

(ト)車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平
成21年排出ガス規制に適合する自動車(揮発油を内燃機関
の燃料とする自動車にあっては、平成17年排出ガス規制に
適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より50%以上窒素
酸化物等の排出量が少ない自動車)のうち、平成27年度燃
費基準値より15%以上燃費性能の良いもの
(チ)平成21年排出ガス規制に適合する乗用車(軽油を内燃機
関の燃料とする自動車に限る。)
(リ)車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成28年排
出ガス規制に適合する自動車又は平成21年排出ガス規制に
適合し、かつ、平成21年排出ガス基準値より10%以上窒素
酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27年度燃費
基準値より10%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関
の燃料とする自動車に限る。)
(ヌ)車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排
出ガス規制に適合する自動車のうち、平成27年度燃費基準
値より15%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃
料とする自動車に限る。)
ロ 次に掲げる自動車に係る環境性能割の税率を1%(一定税
率)とする。(上記イに該当するものを除く。営業用の自動
車については、当分の間、0.5%(一定税率)とする。)
(イ)乗用車で平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成32年度燃費基準を満たすもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車に限る。)
(ロ)車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出
ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より
75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平
成27年度燃費基準値より15%以上燃費性能の良いもの(揮
発油を内燃機関の燃料とする自動車に限る。)
(ハ)車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成
21年排出ガス規制(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車
にあっては、平成17年排出ガス規制)に適合し、かつ、平
成21年排出ガス基準値より10%以上(揮発油を内燃機関の
燃料とする自動車にあっては、平成17年排出ガス基準値よ
り75%以上)窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のう
ち、平成27年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの
(ニ)車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成
21年排出ガス規制に適合する自動車(揮発油を内燃機関の
燃料とする自動車にあっては、平成17年排出ガス規制に適
合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より50%以上窒素酸
化物等の排出量が少ない自動車)のうち、平成27年度燃費
基準値より10%以上燃費性能の良いもの
(ホ)車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成28年排出
ガス規制に適合する自動車又は平成21年排出ガス規制に適
合し、かつ、平成21年排出ガス基準値より10%以上窒素酸
化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27年度燃費基
準値より5%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃
料とする自動車に限る。)
(へ)車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出
ガス規制に適合する自動車のうち、平成27年度燃費基準値
より10%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃料
とする自動車に限る。)
ハ 次に掲げる自動車に係る環境性能割の税率を2%(一定税
率)とする。(上記イ又はロに該当するものを除く。営業用の
自動車については、当分の間、1%(一定税率)とする。)
(イ) 乗用車で平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年
排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない
自動車のうち、平成27年度燃費基準値より10%以上燃費性能
の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車に限
る。)
(ロ)車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス
規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上
窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27年度燃
費基準値より10%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機
関の燃料とする自動車に限る。)
(ハ) 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成
21年排出ガス規制(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車に
あっては、平成17年排出ガス規制)に適合し、かつ、平成21
年排出ガス基準値より10%以上(揮発油を内燃機関の燃料と
する自動車にあっては、平成17年排出ガス基準値より75%以
上)窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27年
度燃費基準を満たすもの
(ニ)車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成21
年排出ガス規制に適合する自動車(揮発油を内燃機関の燃料
とする自動車にあっては、平成17年排出ガス規制に適合し、
かつ、平成17年排出ガス基準値より50%以上窒素酸化物等の
排出量が少ない自動車)のうち、平成27年度燃費基準値より
5%以上燃費性能の良いもの
(ホ)車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成28年排出ガ
ス規制に適合する自動車又は平成21年排出ガス規制に適合
し、かつ、平成21年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物
等の排出量が少ない自動車のうち、平成27年度燃費基準を満
たすもの(軽油を内燃機関の燃料とする自動車に限る。)
(へ)車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガ
ス規制に適合する自動車のうち、平成27年度燃費基準値より
5%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃料とする自
動車に限る。)
ニ イからハまでに掲げる自動車以外の自動車に係る環境性能割の
税率を3%(一定税率)とする。(営業用の自動車及び軽自動
車については、当分の間、2%(一定税率)とする。)
⑥ 用途、構造等による特例措置
イ 都道府県の条例で定める路線の運行の用に供する一般乗合用の
バスに係る環境性能割について、非課税とする措置を平成29年4月
1日から2年間に限り講ずる。
ロ 公共交通移動等円滑化基準に適合したノンステップバス及びリ
フト付きバス並びにユニバーサルデザインタクシー(新車に限
る。)に係る環境性能割について、現行の自動車取得税と同様の
課税標準の特例措置を平成29年4月1日から2年間に限り講ずる。
ハ 車両安定性制御装置又は衝突被害軽減制動制御装置を搭載した
自動車(新車に限る。)に係る環境性能割について、現行の自動
車取得税と同様の課税標準の特例措置を平成29年4月1日から2年
間に限り講ずる。
ニ 被災代替自動車の取得に係る環境性能割について、非課税とす
る措置を平成29年4月1日から2年間に限り講ずる。
⑦ 市町村交付金
道府県は、自動車税環境性能割について、その税収から徴税に要
する経費に相当する額を控除した額の100分の65を市町村に交付する
ものとする。交付基準等は、現行の自動車取得税交付金の交付基準
等と同一とする。
⑧ 施行期日
平成29年4月1日から施行し、同日以後の自動車の取得に対して課
する環境性能割について適用する。
⑨ 税率適用基準の見直し
上記⑤に定める税率適用基準については、2年ごとに見直すもの
とする。
⑩ その他
課税標準の算定方法、納付の手続き、滞納処分、罰則等に関する
所要の規定を整備する。
3 地方創生の推進に係る税制上の支援措置
4 復興支援のための税制上の措置
5 租税特別措置等
6 その他
(国 税)
(2) 高額資産を取得した場合における消費税の中小事業者に対する
特例措置の適用関係の見直し
① 事業者(免税事業者を除く。)が、簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額資産の課税仕入れ又は高額資産の保税地域からの引取り(以下「高額資産の仕入れ等」という。)を行った場合には、当該高額資産の仕入れ等の日の属する課税期間から当該課税期間の初日以後3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間においては、事業者免税点制度及び簡易課税制度は、適用しない。
(注)上記の「高額資産」とは、一取引単位につき、支払対価の額
が税抜1,000 万円以上の棚卸資産又は調整対象固定資産とす
る。
② 自ら建設等をした資産については、建設等に要した費用の額が税抜 1,000万円以上となった日の属する課税期間から当該建設
等が完了した日の属する課税期間の初日以後3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間において、上記①の措置を講ずる。
③ その他所要の措置を講ずる。
(注)上記の改正は、平成 28 年4月1日以後に高額資産の仕入
れ等を行った場合について適用する。ただし、平成27年12月
31日までに締結した契約に基づき平成28年4月1日以後に高
額資産の仕入れ等を行った場合には、適用しない。

【総 評】
今回は 平成 28年度税制改正 年度税制改正 大綱 に関して 、検証していきま した 。
特に目新しく感じたのは、法人課税では中小法人の法人税の税率の段階的な引下げ、消費課税では軽減税率への取組みが目に付きました。
posted by 7に縁がある税理士 at 13:12| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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