2019年05月29日

「平成31年度税制改正大綱」の要約趣旨等

「平成 31 年度税制改正大綱」の目次を下記に列挙し、見送られた改正項目、前 年度と同様の改正項目等が再度盛り込まれたのかを検証していきます。

目 次

第一 平成31年度税制改正の基本的考え方・・・・・・・・・・・・1
安倍内閣は、これまで、デフレ脱却と経済再生を最重要課題として取り組んできた。
高齢者から若者まで全ての世代が安心できる全世代型の社会保障制度 へと大きく転換するとともに、財政健全化も確実に進めていくため、消 費税率10%への引上げを平成31年10月に確実に実施する。

以下、平成31年度税制改正の主要項目及び今後の税制改正に当たって の基本的考え方を述べる。

1 消費税率の引上げに伴う対応等 (1)需要変動の平準化に向けた取組み
平成31年10月の消費税率引上げに当たっては、平成26年4月の引上 げの経験を生かし、経済に影響を及ぼさないよう、万全を期す。
① 消費税率引上げ時における価格設定の柔軟化と転化対策
② 住宅に係る措置
③ 自動車に係る措置 自動車の取得時の負担感を緩和するため、平成31年10月1日から
平成32年9月30日までの間に自家用乗用車(登録者及び軽自動車) を取得した場合、環境性能割の税率を1%分軽減する。なお、この 措置による地方税の減収については、全額国費で補てんする。
(2) 軽減税率制度の実施
(3) 医療に係る措置

2 デフレ脱却・経済再生、地方創生の推進
(1)イノベーション促進のための研究開発税制の見直し
(2)中堅・中小・小規模事業者の支援
①個人事業者の事業承継に対する支援
② 中小企業による積極的な設備投資等の支援
③ 中堅・中小企業による先進的な設備投資や災害の事前対策のための 設備投資に対する支援
(3)地方創生の推進
①ふるさと納税の健全な発展に向けた制度の見直し
② 地域経済を牽引する事業に対する支援
③ 地域における不動産の有効活用
④外国人旅行者向け消費税免税制度の利便性向上
(4)頻発する災害への対応 (5)その他考慮すべき課題

3 車体課税

4 都市・地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築
5 経済社会の構造変化等を踏まえた税制の検討
(1) 個人所得課税のあり方
(2) 相続税・贈与税のあり方

6 経済活動の国際化・電子化への対応と租税回避・脱税の効果的な抑制

7 円滑・適正な納税のための環境整備


第二 平成31年度税制改正の具体的内容・・・・・・・・・・・・・18

一 個人所得課税
1 住宅・土地税制
(国 税)
[延長・拡充等]
(1) 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除について、次 の措置を講ずる。
① 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例の創設
イ 一般の住宅(認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅以外の住 宅)の場合
次に掲げる金額のいずれか少ない金額
(イ) 住宅借入金等の年末残高(4000万円を限度)×1%
(ロ) [住宅の取得等の対価の額又は費用の額-当該住宅の取得 等の対価の額又は費用の額に含まれる消費税額等](4000 万円を限度)×2%÷3
2 金融・証券税制
3 森林環境税(仮称)及び森林環境譲与税(仮称)の創設
4 租税特別措置等
5 その他

二 資産課税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
1 個人事業者の事業用資産に係る納税猶予制度の創設等
2 教育資金の一括贈与非課税措置の見直し
3 結婚・子育て資金の一括贈与非課税措置の見直し
4 租税特別措置等
5 その他
(国 税)
(1) 相続税の未成年者控除の対象となる相続人の年齢を18歳未満(現 行:20歳未満)に引き下げる。
(2) 次に掲げる制度における受贈者の年齢要件を18歳以上(現行:20 歳以上)に引き下げる。
① 相続時精算課税制度
② 直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税の税率の特例
③ 相続時精算課税適用者の特例
④ 非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度(特例制度につい ても同様とする。)(再掲)
(注) 上記(1)及び(2)の改正は、平成34年4月1日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得する財産に係る相続税又は贈与 税について適用する。

三 法人課税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60
1 イノベーション促進のための研究開発税制の見直し
2 中堅・中小・小規模事業者の支援
3 地方創生の推進
4 頻発する災害への対応
5 都市・地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築
6 円滑・適正な納税のための環境整備
7 その他の租税特別措置
8 その他

四 消費課税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83
1 車体課税等の見直し
2 復興支援のための税制上の措置
3 租税特別措置等
4 その他

五 国際課税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・98
1 過大支払利子税制の見直し
2 移転価格税制の見直し
3 外国子会社合算税制の見直し
4 平成32年に開催される東京オリンピック競技大会又は東京パラリンピック競技大会に参加等をする非居住者及び外国法人に係る課 税の特例の創設
5 台湾との間での金融口座情報の自動的な提供のための報告制度等 の整備
6 その他

六 納税環境整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・114
1 番号が付された証券口座情報の効率的な利用に係る措置
2 情報照会手続の整備
3 eLTAX障害発生時の申告等に係る期限延長
4 大法人の電子申告の義務化に伴う所要の措置
5 その他

七 関税・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・119
1 暫定税率の適用期限の延長等
2 個別品目の関税率等の見直し
3 その他

第三 検討事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・121

1 年金課税については、少子高齢化が進展し、年金受給者が増大する 中で、世代間及び世代内の公平性の確保や、老後を保障する公的年 金、公的年金を補完する企業年金を始めとした各種年金制度間のバラ ンス、貯蓄・投資商品に対する課税との関連、給与課税等とのバランス 等に留意するとともに、平成30年度税制改正の公的年金等控除の見直 しの考え方や年金制度改革の方向性も踏まえつつ、拠出・運用・給付 を通じて課税のあり方を総合的に検討する。


【総 評】 今回は平成 31 年度税制改正大綱に関して、検証していきました。 平成 30 年度税制改正大綱は表紙 1P、目次 1P、本文 132P の冊子だったのが、 平成 31 年度税制改正大綱は表紙 1P、目次 1P、本文 122P の冊子と前年度より 若干スリムなボリュームのある内容になった印象です。 特に目新しく感じたのは、所得課税では住宅借入金等を有する場合の所得税 額の特別控除の見直し、資産課税では年齢要件の見直しが目に付きました。
posted by 7に縁がある税理士 at 00:32| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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